俗っぽい許し
浮気・不倫を許して今後の彼の行動に期待する場合についてお話します。
【不倫~妻編】では、浮気発覚後の妻の対処の方法を4つに分けて解説しました。
その中でも、関係修復に一番効果があり同時に一番難しい『許し』について。
今日は、志乃なりの俗っぽい『許し』を、お話していきたいと思います。
と、本題に入るその前に・・・。
どうして浮気問題の話し合いは上手く行かないのでしょうか?
浮気発覚後、女性側が混乱して男性に詰め寄り、浮気の事実を突きつけると男性側が逆キレしたり、うやむやにされたりして。
どうして、話がまとまらないのか?
どうして、お互いすっきり納得できる着地点がみつけられないのか?
について、ふれたいと思います。(『許し』の話題と、後々繋がります。)
「この写真は何なの?!」「このメールは何なの?」「この女は誰なの?」
なんだかおかしいな~と感じていた気持ちが、何らかの証拠を得る事によってはっきりした瞬間。女性は相手男性に、詳しい説明を求めますよね。
こういう時、男性側は証拠をつきつけられた部分の事実だけを認めながらも、同時にパートナーの女性への愛情を熱く語り、誠実な謝罪の言葉を口にしたら。その場はなんとかおさまります。(女性側も一瞬は気が晴れる)
ただ、こういう模範解答ができる男性はごくごく少数です。
余計な事を言って、女性の怒りに油を注ぐ男性が大多数。
しかも話し合いはどんどんヒートアップ、お互いに引けなくなって、結局男性逆キレ、話し合い放棄・・・という流れになる事の方が多いです。
女性の話し方が悪いのか?
浮気を指摘した事実が悪いのか?
しっかりと受け止められない男性が悪いのか?
気になる部分はたくさんあるのですが、一番の原因は。
【事実以上のものを、相手男性に求めるから】
話がこじれるんです。
最初は「これ何なの?」と始まる話し合いが、最後の方では。
「あなたを信用していた私の気持ちは、どうしてくれるのよ!?」
「浮気なんてされて、すごく辛い私の気持ちをなんとかしてよ!!」
「ずっと騙されてた私の惨めな気持ちはどうなるのよ!!」
と・・・言葉は違えど
【私の感情をなんとかしてよ!あなたが原因を作ったんだから、責任とってよ!】
になっていきます。
辛い、悲しい、腹が立つ、情けない、惨め、不安。
相手男性の行動によって、女性が感じた気持ちの責任を取れ!
って詰め寄ってしまうわけです。
しかし多くの男性は、感情の責任を取れと言われる事に強い違和感を感じて攻撃に転じたり、その場から逃げようとします。
「俺そこまでは、無理だから・・・」って。
だって、感情の責任なんて誰にもとれないんですもの。
『私の気持ちをなんとかしてよ!』って話をしだしたら、着地点がないからまとまりようが無いんですよ。
だから、逆キレされたり、逃げたれたりで、うやむやになる。
そんな事になっても何も解決しないから「許し」を考える必要があります。
という事がわかったところで『許し』の話題に入っていきます。
ここで書く『許し』とは。
「まぁいろいろあったけど、これからのあなたを見てみるわ」
って姿勢の事。
何でもかんでも、「全てを受け入れましょう!それが許しです」的な悟りのレベルのお話ではありません。
だって、志乃もまだ悟りの域の『許し』を会得していないので。
「まぁいろいろあったけど、これからのあなたを見てみるわ」
って姿勢が無理なくとれるようになるには。
上記で書いた『私の気持ちをなんとかしてよ!』の段階や。
『原因をつくったのはあなたなんだから、なんとかする義務があるはず!』と思っている段階では。
絶対に到達しないんですよ、これ不思議。
メールサポートをお受けしていても、皆さんそうです。
どんなに『許したい!』と強く願っていても、自分の感情の責任を相手に押しつけている間は、許す事なんてできないし、前に進む事もできない。
だって、感情をなんとかしてもらえないなら、女性的には何も解決しないんですから。 時間をかけて感情のケアをしてくれる男性は、ほとんどいませんし。
『相手がちゃんと謝れば許す』という人がいますが。
謝られても、感情の責任を相手に丸投げしてる状態では、許せません。
何度も何度も謝罪を求めて、最後にはうんざりされるのがオチです。
「謝ってくれているのに、許せないんです・・・」
って人は、感情を丸投げしている事に気付く必要があります。
でも、自分の感情を受け止めるって曖昧でわかりにくいですよね。
どうやって「許し」を手にするのかプロセスをお話します。
なので、サポートの事例などから『許し』を獲得するまでの流れをまとめてみたいと思います。 (当然個人差はありますので、1つの選択肢として受け止める気持ちで読んで頂けると嬉しいです。)
【1】まず、何に怒っていて何が悲しいのかを吐き出します。
(メールサポートの場合は、メールを書いてもらう事ですね)
お一人でするなら、紙に書き出してもいいと思いますし、女友達に聞いてもらうのも良いでしょう(見栄を張らなくていい相手限定ですが)
ちょっと勇気を出して、カウンセリングを受けるのもありです。
自分がどう感じているのかを吐き出す事で、
「あぁ~私こんなところに怒ってたんだ」とか「こういうのが辛いのか」って、自覚できるんです。
浮気発覚後の負の感情って、絶対に1つじゃないですから。
3日に一回くらい吐き出していくと、紙やメールなら後から読み返したり友人に話しているなら話している最中に。少しずつ自分の気持ちが整理できてくるのがわかるようになります。
【2】また同じ感情を感じた時には、その原因を考えます。
自分の気持ちを書き出したり正直に誰かに話すと、少しだけ気持ちが楽になりますが、時間がたつと辛くなったり腹が立ったりするので。
次は、自分の感情の原因を探ります。
なぜ悲しくなるのか? なぜ辛くなるのか? なぜ腹が立つのか?
なんでだろう?って考えると。
大抵自分の日常生活の小さな不満と結びついていたりします。
最初は『浮気をされたから腹が立つ!』だったのが。
掘り下げると『私は980円のTシャツ一枚買うのにも迷って、外食なんてもう2ヶ月近くしてないのに、外の女の子にはイタリアンをご馳走してたなんて!』
普段節約している奥さんの積もり積もった不満が、女の子とのイタリアンをきっかけに爆発。
最初は『浮気されたから辛い』だったのが。
掘り下げると『忙しい忙しいって家事も育児も私に任せて家庭の為になんにもしなかったのに、自分だけ勝手な事をしていたなんて!』
という事が見えてきて、家事や育児に対する男性の態度に対して感じていた不満が、浮気をきっかけに爆発。
多くの場合、日常生活の不満と浮気という出来事が結びつく事で、負の感情が倍増している事に気付きます。
【3】少しずつ、相手に目を向ける事ができるようになります。
自分が感じている気持ちを吐き出したり、自分なりに考えたりしていくと、自分の感情を相手に丸投げする事がなくなります。すると自然と、気持ちに余裕がうまれます。
「旦那は○○だと思っていたのかも」
「彼はこう感じていたのかもしれない」
と相手に目を向ける余裕がうまれます。
【4】相手だけが100%悪いわけじゃない・・・と思えるようになります。
相手に目を向ける余裕が生まれると、浮気発覚という出来事が起こるまでの二人の関係について、考える事ができるようになります。
「旦那がいる事が当然になっていて、感謝する事を忘れてたな」とか
「彼のする事に、いつも口出ししては批判ばかりしていたな」とか
「自分ばっかり頑張って損してるって思ってたけど、彼もちゃんと頑張ってくれてたのにな」とか
「女として見られたいと言いながらも、彼を男としては見てなかったな」とか
けっこういろいろ見えてくるようです。
すると、もっと○○してあげたい!もっと○○できる自分になろう!って思えるようになります。そう思えるようになると、すごく気持ちが楽になるそうです。
【5】頑張った自分を認めて、手放してもいいと思えるようになります。
何度も何度も浮気を繰り返す男性の場合だと、手放すタイミングを失って考える事も放棄してしまう女性が多いのですが。
1~3の過程で、自分の気持ちに向き合うようになると。
「私も頑張ったし、彼も頑張った。」と認めて、
その上でお互いの為になる別れを選ぶ事ができるようになります。
関係を手放す事で失う悲しみや不安も当然ありますが、この段階まで進んで自分で決断された方って、メールの文面からもはっきりわかるくらいにスッキリされているんですよね。
別れを選ぶ事は、一見【許し】とは違うように思いますが、関係を手放す事で疑いの無限ループから二人で抜け出すという意味では、これも許す事になるのではないかと、志乃的には思うんです。
まずは気持ちをすっきりとさせましょう。
とっても長くなってしまいましたが、これらの流れが、サポートなどで『許し』を獲得して、穏やかな気持ちを取り戻す事ができた方に多い変化です。
「状況は変わってないのに、すごく気持ちが楽になりました」
とおっしゃる方が多いです。
状況なんてものはそうそう劇的に変わるものでもないですし。
生活を共にしている近しい人間であればある程なおさらです。
だからこそ、自分がいかに気持ちよく過ごすか、その為の【許し】でもあるのかなという思いもあり、今回のタイトルになりました。
「まぁいろいろあったけど、これからのあなたを見てみるわ」って姿勢は。
もう一度あなたを信じてみるわって事です。
疑うよりも信じる方が、楽になれるんですよね。
心の自然治癒力を高める為に、自分の感情を人任せにしない。
(それが原因をつくった相手であっても)
そういう姿勢が、負の感情を手放すきっかけになるのではないかと、志乃は感じています。
何年も書きたくて、でも書けなくて、今回の号もお世辞にもまとまっているとは言えませんが何かしらの気付きをみつけて頂けたら、すごく嬉しいです。
と、いつもながら、読者の皆さんの読解力に頼りきりの内容ですいません。
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